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大量生産・大量販売体制に基づく物流量の合理的処理を目的とした物流への考え方は、質的な側面への取り組み時代を迎えることになる。
すなわち、「物流管理」、「物流マネジメント」、「物流会計」など、これまでの量をさばく発想から、物流を独立した機能として積極的に評価しようとする動きが始まったのである。 ところが当時は、物流管理などは生産システムのバックアップ機能、あるいは販売活動の事後処理的な評価しか行われず、企業の戦略的な要素はほとんど付与されていなかった。
しかし、こうした事情は、昭和50年代半ば頃から一変し始める。 すなわち、「消費の多様化・個性化」による流通変革のインパクトが生じたのである。
“マス・マーケティングからパーソナル・マーケティングヘ”“分衆・小衆の時代”など様々な表現で、高度経済成長期に形成された大量消費時代の終焉が語られ、各企業は新たなマーケティング展開を模索し始めたのである。 小売業において「何が売れるのかわからない」、「客の顔が見えない」といった状況に陥り始めた。

この変化の中で、「仕入れれば売れた」モノ不足時代の終わりを見極めた小売業の多くは、出店による量的拡大戦略を転換させて、内部管理の充実を図るとともに、新たな小売業態の開発に取り組み始めた。 コンビニエンスストア、ホームセンター、ドラッグストア、ディスカウントストア、ロードサイドに立地するスーパーストアリーテイラー(専門大型化小売業)などの登場である。
こうした新業態小売業の特徴は、消費者の生活シーンやライフスタイルの変化等を具体的に掘り下げた上で店づくりのコンセプトを明確にしていることである。 そして、不特定多数の消費者の集客と言ったマス・マーケティングの手法を排し、特定の顧客に対象を絞ったターゲットーマーケティングを展開した“衆”を集める発想から“個”のニーズに応えようとする発想への転換である。
一方、メーカーは、「何が売れるかわからない」状況を迎えて、次々と新製品を市場に投入する「多品種化」をもって対応した。 そのため、メーカー自らも多品種少量生産に対応した物流システムの構築に取り組み始めた。
メーカーが卸売業を排して、直接小売業に商品を供給したり、トイレタリー業界の「プラネット物流」のように共同配送に取り組んでいるのはその好例と言える。 コンビニエンスストアの衝撃小売業の「顧(個)客対応志向」と、メーカーの「多品種化」は、日本の流通業に深刻な影響をもたらした。

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